応用化学のものづくり

世界初!常圧220℃でのアンモニア電解合成

2022.03.27

アンモニアは容易に液化できるため輸送や貯蔵に適し、また火力発電所の燃料や燃料電池の燃料として利用した際にCO2を発生しない。再生可能エネルギーを利用してアンモニアを合成できれば、CO2を発生しないグリーンエネルギー源となる。アンモニアは工業的には高温高圧(500℃、200気圧程度)の連続プロセスで生産される。変動が大きく間欠的な再生可能エネルギーを利用するには、新しいアンモニア合成プロセスの開発が必要である。本研究では、プロトン(H+)が通る材料を用いた電気分解セルを作成し、水と窒素からのアンモニア合成プロセスの開発を行っている。水の電気分解において、水素が発生する電極に窒素を流して、直接プロトンと窒素を反応させることでアンモニアを合成する。これまでに常圧220℃でのアンモニア合成に成功しており、アンモニア合成電極触媒の研究開発を進めることで、高いアンモニア合成効率の達成を目指している。