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社会を支えるアプリケーションを見据えた研究にも取り組める

2023.08.08
藤井 雄太 助教

北海道大学大学院工学研究院 無機合成化学研究室 助教

経歴:

2015年3月 北海道大学工学部応用化学コース 卒業

2017年3月 北海道大学大学院総合化学院修士課程 修了

2020年3月 北海道大学大学院総合化学院博士課程 修了 博士(工学)

2018年4月-2020年3月 北海道大学大学院工学研究院 日本学術振興会特別研究員(DC2)

2020年4月-2023年3月 出光興産株式会社 研究員

2023年4月-現在 北海道大学大学院工学研究院 助教

 

専門研究の紹介:安全性に優れた全固体リチウム二次電池を開発

一般的なリチウム二次電池に含まれる可燃性電解液を不燃性固体材料に置き換えた、安全性に優れた全固体リチウム二次電池に関する研究に取り組んでいます。

リチウム二次電池は、パソコンや携帯電話等の小型デバイスの電源としてはもちろんのこと、自動車の電源として幅広く活用されています。中でも特に、自動車用途は、その電動化に伴い需要が急速に伸びています。但し、自動車用途では、電池のサイズが小型デバイスの場合と比較して大型となるため、より安全性に優れた電池が求められています。そこで、一般的な電池に含まれる可燃性電解液の液漏れや発火の危険性を抜本的に解決できる、安全性に優れた全固体リチウム二次電池の研究に取り組んでいます。

(a)一般的な可燃性電解液を用いた電池と(b)不燃性固体材料を用いた全固体電池のイメージ図

応用化学コースの魅力:幅広い研究分野で、基礎研究だけではなく応用研究にも取り組める場

応用化学コースの魅力は、研究分野が幅広く、実用も見据えた応用研究に取り組んでいる点です。

本コースでは、2年生から3年生で無機化学、有機化学、分析化学、化学工学、高分子化学、生化学など様々な化学分野の講義を受講でき、4年生で研究室に配属します。そのため、2、3年生で化学の基礎を学び自分の取り組みたい化学分野を見つけ、4年生からは、最先端の研究に取り組む先生方と共に、世の中にインパクトがある研究に挑戦することができます。また、各研究室では、原理検証などの基礎研究はもちろん、世の中に役立つ応用研究にも取り組めるチャンスがあり、企業との共同研究を行っている研究室も多数あります。

無機合成化学研究室の「ここがすごい!」:研究生活を通して社会人で必要なスキルを向上

私たちの研究室では、環境・エネルギー問題の解決に貢献できる高機能なセラミックス(電池材料、電極触媒など)の創製を目指し、研究に取り組んでいます。特徴としては、前駆体溶液や融液などの液相を合成プロセスに効果的に用いて、微粒子、薄膜、バルク体、複合体などの無機材料を合成する点で、高い機能を発現させます。

研究室では、実験の他、英語での研究紹介や論文紹介のゼミ、国内外の学会発表を行っています。これらの活動を通じて、無機材料の専門知識を身に付けると共に、社会人として必要な論理的思考やプレゼン能力、情報収集能力を鍛えることができます。私自身、民間企業で働いていた経験があるからこそ言えますが、このような経験は、社会人に出てから非常に役立ちました。

学生時代にセミナーに参加した時の記念写真。前列の左端から二番目が本人。前列中央が指導教員の忠永清治先生。

担当授業の紹介:研究に役立つ英語を習得する「化学英語」

応用化学コースでは、助教の先生方が、学部2年生の「化学英語」の講義を担当しています。講義では、化学に関する英単語、イディオムや構文を紹介しています。ここで学ぶ英語は、論文を読んだり書いたり、海外の研究者とのコミュニケーションを取る際に役立つものです。このように、本コースでは、研究室に配属する前から実用的な英語を学べるような場が提供されています。

進路を考え中の皆さんへのメッセージ:世の中に役立つ研究に一緒に取り組みませんか?

応用化学コースでは、幅広い化学分野の講義を受講して、自分の取り組みたい研究分野を見つけて、チャレンジできる場があります。その研究内容は、社会を支えるアプリケーションを見据えたものも数多くあります。まだ何がやりたいのかわからないけれど、少しでも化学に興味があり、社会に役立つ研究にチャレンジしてみたい人は、応用化学コースへの進学を考えてみて下さい。ぜひ一緒に、世界にインパクトを与える研究に取り組みましょう!