分子ロープ「カルボニルひも」が創出する機能性材料
2022.04.11
「もし分子の世界に自由に姿や形を変えられる魔法のロープのようなものがあったら、何ができるだろう?」我々は、そのような夢を叶えることのできる、カルボニル基を多数含んだロープ状の分子「カルボニルひも」を開発しました。このカルボニルひもは好きな長さのものを選択的に合成できる上、カルボニル基の水素イオンや金属イオンとの相互作用で多様な構造を構築し、高い反応性を生かして多種多様な官能基へと変換することが可能です。実際に金属イオンとの相互作用によってネットワーク構造を作り出すことや、カルボニルひもに変換反応を行うことで新しい発光色素や光応答性分子を生み出すことに成功しています。最近ではカルボニルひもの固体状態での機能にも興味を持ち、精力的に研究を行なっております。