パステルカラーに発光する分子を作ろう
2022.03.27
透明なプラスチックが美しい赤や緑などに光ります。このプラスチックの中には発光性分子が入っています。その発光効率はとても高く、その発光色は分子構造に依存して変化します。この発光体はディスプレイや照明だけでなく、フルカラーで発光するポスターやセキュリティーインク(UV光をあてて光るインク)などにも応用されています。近年では、この発光分子を使って癌細胞を光らせたり、農作物の育成(発光分子の光を使って光合成を活性化)にもチャレンジしています。発光分子の設計は量子化学の理論に基づいています。また、新しい発光体を作ると、これまでに報告されていない量子化学を切り開くこともできます。量子化学を魔法を使った発光分子の設計は学術研究だけでなく社会に大きく貢献しています。