凍らせるだけでマイクロサイズのハニカム材料が作れる
2022.03.27
工業的に流体中で不純物の除去や触媒反応を行う場合、粒子状の吸着材や触媒を充填したカラムが用いられます。このような粒子充填カラムでは流体の流れやすさと吸着や触媒反応の効率を両立することはできないため、運転コストと性能を両立することは困難です。そこで我々は径が数十µmの直線状の孔を大量に導入した材料(マイクロハニカム)に注目しました。既存の方法でこのような構造体を作ることは困難ですが、氷晶をテンプレートとする新規手法を開発することにより、多孔質炭素やシリカゲルのマイクロハニカムを簡単に製造することに成功しました。本手法は凍結と乾燥という簡単な操作で成型できるため、環境負荷が小さく、低コストで実施できます。また、得られたマイクロハニカムは流体を容易に流せることに加え、効率的に吸着や触媒反応を行う事ができることから、工業的な活用が期待できます。