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化学に無限大の可能性を感じて

2023.07.26
春川 美友さん

大学院総合化学院 物質化学コース 修士課程2年 先端材料化学研究室

 

応化を選んだ理由:化学に無限大の可能性を感じて

目に見えないナノサイズの分子構造を変えることで我々の目に見える物性を制御できることに惹かれました。具体的には分子構造を変化させて、その物質の色や発光特性を自在に制御するケミストリーに強く興味を持ちました。そこで色や光について原理追求もしつつ実用化を見据えた研究をやりたいと思い、工学部応用化学コースを選択しました。

応用化学コース名誉教授の鈴木章先生と。授業の講演後に写真を撮っていただけました。

応化のおすすめポイント:幅広い分野だからこそ見つかる推しの「化学」

応用化学コースでは座学や実験を通して有機化学、無機化学、生化学、物理化学と様々な切り口から化学に触れることができます。4年生の研究活動を通して、これまで以上に学術的な「化学」そして実戦的な「化学」の理解をより一層深めることができます。様々なテーマを持つ20研究室から興味関心に合わせて学びの場を選択できることも魅力の一つです。化学に対して漠然とした興味があり、幅広く様々な分野を勉強したいと感じている人に向いているのではないでしょうか。ぜひ皆さんには自分のイチオシの「化学」を応用化学コースで見つけてほしいです!

研究室での実験風景。

研究テーマ紹介:発光機能を制御?!

先端材料化学研究室では希土類金属(周期表の下にまとめられている金属群)と有機分子を組み合わせた希土類錯体の光る性質について研究しています。これまでの研究では有機分子の構造を工夫することにより温度に依存して光る色が変化したり、周囲の酸素濃度に依存して光る時間が変化したりと様々な光機能を発現させてきました。私の研究では複種の有機分子を導入した希土類錯体を研究しており、有機分子の比率を変えることにより生み出せる光機能の探索をしています。無機元素の多様性と有機分子の高い設計自由度を兼ね備えた金属錯体だからこそ様々な光機能を見出せるクリエイティブさがこの研究の面白さであり、日々光るという現象にどのような機能を付加できるか想像を掻き立てられます。

希土類錯体の中でもユウロピウム錯体はUVライトを当てるとこのように強く発光します!

先端材料化学研究室のここがすごい!:伝えることを学べる場

インパクトのある研究をすることも重要ですが、その面白さを如何にして分かりやすく伝えるかも同じぐらい重要です。先端材料化学研究室は「伝える」能力が磨かれる絶好の環境です。特に、数多くの学会に参加し、発表経験を積めることに恵まれていると感じます(修士1年時は6回もありました!)。発表に向けた準備を短期間で行う中でいつの間にかプレゼンスキルやマルチタスクスキル能力が向上していることに気づく場面がいくつもありました。

研究室対抗ソフトボール大会で一勝した時の一枚。イベントにも全力です!

enjoy北大ライフ:行動力が充実感を掴む

学部4年間は体育会の空手部で活動し、日々稽古に励んでいました。3年目にコロナのパンデミックに苛まれ思うように活動が立ち行かなく歯がゆい思いをしました。そのような状況下でも「今できること」を常に考えながら部活を続けたことは大きな財産になりました。

4年生の引退試合の一枚。前列右から2番目が本人。

一方で、授業と部活を繰り返すだけの高校までと何ら変わらない生活に危機感と退屈感を抱くようになりました。そこで学部2年生時にはベトナムへのボランティア、また大学を飛び出して社会人の音楽サークルへ所属しライブをするなどと行動範囲を広げて刺激を求めるようになりました。様々な立場の人に出会い、多様な価値観に触れたことで、より広い視点で物事を捉えられるようになり、考え方も豊かになったと思います。大学は自分自身で行動しないと世界を広げることができないところです。勉強でも部活でも遊びでも何か一つでも心から充実感を得られるような経験をしてほしいです!