有機合成化学研究室

主な研究テーマ
カルボニル化合物の不斉水素化反応 　ケトン　イミンの不斉シアノ化反応 　触媒的イソシアノ化反応 　シリルシアノメタラートを用いる触媒反応 　効率的なアリル位アミノ化反応 　光反応を用いるユニークな炭素骨格形成反応
研究分野
有機合成化学 　有機金属化学 　不斉合成 　分子触媒化学 　機能性有機分子 　光化学
研究キーワード
不斉水素化 　不斉シアノ化 　イソシアノ化 　不斉異性化 　アリル位置換反応 　光化学反応 　分子触媒

PI 大熊 毅 教授　Takeshi Ohkuma

PI メッセージ

有機合成化学は「実践の科学」です。これまで誰も成し得なかった反応を自らの実験により達成したり、誰も目にしたことのない有機化合物を自ら合成し、現実のものとしたりすることができます。これはすなわち、研究者（実験者）の創意と工夫次第で、科学に新たな一歩を標すことができることを意味します。私にも経験がありますが、想像以上に優れた成果が得られたときや、思いも寄らない反応を見つけたときの興奮と高揚感は忘れることができません。皆さんも是非、有機合成化学の世界にチャレンジして下さい。

研究紹介

有機合成化学は、「あらゆる有機化合物を自在に合成する反応」の開発を目指す研究分野です。そのターゲットとなる化合物は多岐に渡りますが、わたしたち有機合成化学研究室では、人々の健康で豊かな暮らしに欠かせない医薬や機能性材料などを効率的、安価、そしてクリーンに供給する方法の創出を目的として日夜研究に励んでいます。研究のキーワード（こだわり）は、１）不斉合成、２）分子触媒、３）触媒活性、４）立体選択性、５）官能基選択性です。不斉合成とは、右手と左手のように、構造に左右の区別がある分子を選択的に作り分けることを意味します。例えば、わたしたちは、医薬や香料などの原料として需要が非常に多い「光学活性アルコール類」の不斉合成に着目して研究を進めています。研究室のホームページで詳細を是非ご覧下さい。

メンバー

  • 大熊 毅
    教授
    Takeshi Ohkuma
    研究分野
    有機合成化学、有機金属化学、不斉合成、分子触媒化学
  • 新井 則義
    准教授
    Noriyoshi Arai
  • 百合野 大雅
    助教授
    Taiga Yurino
    研究分野
    有機合成化学、イソニトリルの触媒的合成法、不斉シアノ化、簡易アリル位置換反応、有機金属化学

主な研究業績

  • T. Yurino, S. Saito, M. Ichihashi, T. Ohkuma, J. Org. Chem. Published on line (2022).
    DOI: 10.1021/acs.joc.1c02768
  • T. Yurino, Y. Tange, R. Tani, T. Ohkuma, Org. Chem. Front. 7, 1308–1313 (2020).
    DOI: 10.1039/d0qo00336k
  • T. Yurino, R. Tani, T. Ohkuma, ACS Catal. 9, 4434–4440 (2019).
    DOI: 10.1021/acscatal.9b00858
  • N. Arai, T. Ohkuma, Org. Lett. 21, 1506–1510 (2019).
    DOI: 10.1021/acs.orglett.9b00303
  • N. Arai, T. Namba, K. Kawaguchi, Y. Matsumoto, T. Ohkuma, Angew. Chem. Int. Ed. 57, 1386–1389 (2018).
    DOI: 10.1002/anie.291711363
  • N. Arai, H. Satoh, R. Komatsu, T. Ohkuma, Chem. Eur. J. 23, 8806–8809 (2017).
  • N. Arai, K. Sato, K. Azuma, and T. Ohkuma, Angew. Chem. Int. Ed. 52, 7500–7504 (2013).
    DOI: 10.1002/anie.201303423
  • K. Matsumura, N. Arai, K. Hori, T. Saito, N. Sayo, and T. Ohkuma, J. Am. Chem. Soc. 133, 10696–10699 (2011).
    DOI: 10.1021/ja202296w
  • N. Kurono, N. Nii, Y. Sakaguchi, M. Uemura, and T. Ohkuma, Angew. Chem. Int. Ed. 50, 5541–5544 (2011).
    DOI: 10.1002/anie.201100939
  • N. Kurono, K. Arai, M. Uemura, and T. Ohkuma, Angew. Chem. Int. Ed. 47, 6643–6646 (2008).
    DOI: 10.1002/anie.200801501

応用化学のものづくり

連絡先

ohkuma(at)eng.hokudai.ac.jp